健康栄養学科

ゼミ研究・活動

今年はこんな研究をしました

 髙田研究室では、岐阜県畜産研究所との官学連携で、牛肉の官能評価を実施しています。牛肉の美味しさは、外観、旨味、食感、香りから構成されており、これらの要素は、肉の色・アミノ酸・脂肪交雑(霜降り)・脂肪酸などであり、これまでに、「牛肉の食味とオレイン酸含量」「牛肉の食味とパルミトレイン酸含量」などについて研究してきました。今年は、「牛肉の色沢と食味」の関係の官能評価と、今後導入が検討されている和牛の一種である日本短角種の牛肉の嗜好に係る官能試験も実施しました。

 牛肉ばかりでなく、6次産業化へも目を向け、カルシウムやビタミンCが豊富な「つるむらさき」で6次産業を実践している地域の農家レストラン「つるや」さんから「つるむらさき」の提供を頂き、一緒にその利用方法について研究しました。産学の連携強化にも今後は力を入れて行こうと考えています。(髙田研究室)

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「美味しい!」と言われる献立作り・調理を目指して

 水野研究室では、女性に不足しがちな鉄と食物繊維を十分に摂ることができる献立を考え、調理・提供をしました。鉄を多く含むレバーや魚介類、食物繊維の豊富な野菜や寒天を取り入れ、自分達で試作をしながら、飽きの来ない献立を立てました。

 喫食者後のアンケートでは「品数が多く満足感があった」「レバーを使ったハンバーグやカレーがおいしかった」という意見を聞くことができました。レバーは鉄が多く含まれていますが、独特の風味があって、苦手な人もいます。調理の際は下処理を丁寧に、味付けもカレー風味にするなど工夫した結果、喫食者に「もう一度食べたい」と満足してもらえました。

 食べる人に合わせて栄養素を十分に摂れる献立を立てることの難しさや提供した人に満足してもらうための丁寧な調理・食べやすい味付けにする大切さを学ぶことができました。(水野研究室)

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「男の料理教室」 男子厨房に・・料理作りは楽しいよ!

 片桐(幸)研究室では、地元の三輪南公民館講座と大学の市民公開講座の共同事業として「男の料理教室」を開催しています。参加される方は、70歳以上の方がほとんどですが、皆さんとても元気で、毎年学生との調理実習を楽しみに参加される方もいらっしゃいます。ここで学んだ調理の腕前をおうちでも披露され、家族からも喜ばれているとか。

 高齢化社会において、料理をしたことがない男性が一人暮らしや単身生活をしなければならないことが起こると、まず困るのが毎日の食事だといわれています。また、近年では、低栄養、サルコペニア、フレイルなどの高齢者の問題が話題となっています。今年は、「筋肉は裏切らない!~筋肉作って介護予防~」をテーマに笠井研究室の学生と一緒に行いました。

 男性も自らの健康に気を配り、食への関心を持ち、仲間とのおしゃべり、新しいことへの挑戦が気持ちを明るくし、元気に暮らしていくことの源になります。 (片桐(幸)研究室)

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第二回やまがた健康・介護フェスタに参加しました

 「第二回やまがた健康・介護フェスタ」に出展し、食事チェックと食事相談をさせていただきました。

 来場された方々は、普段目にしないフードモデルに「こんなものがあるんだね、すごいね」と興味津々で、幅広い年代の方に体験していただくことができました。

 食事チェックの結果表を見て、「野菜が足りていないな」とか、「乳製品はそういえばあまり摂らないな」など、食事を見つめ直してもらえる機会になったようです。

 私たち学生にとっても、市民の方々に食事に関してお話をするという貴重な経験をさせていただき、普段学んでいることと結び付けて「どう話したら伝わるか」、「どんなことに困っておられるのか」などとても勉強になりました。

 このような地域が行っている健康増進に向けたイベントに楽しく参加し、市の管理栄養士の先生方の取り組みを感じることができました。(藤田研究室 M.A)

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食事も運動も大事!~資格を生かした指導~

 令和元年からだ改善プロジェクト第5回目を実施しました。始めに、個別指導での結果からリーフレットを用いて、噛むことやたんぱく質について説明しました。さらに今回は、同じゼミ生の健康運動指導士の資格を取得した小澤さんの協力を得て、参加者が続けやすい運動を取り入れた自宅でもできる簡単トレーニング法を紹介しました。参加者の方と一緒にトレーニングをしながら、寒くなるこれからの時期こそ身体を動かす習慣をつけることが大切だと呼びかけました。運動について私自身も初めて知ったポイントがあり、資格を取得しているからこその知識の違いを感じました。

 調理実習では、参加者の方から「手際よく教えてもらえ、スムーズにできた」「味付けが薄いと思わなかった」など声をいただきました。一方、「前回と比べて今回は静かに食べるだけで、もっと話し合えたらよかった」という意見があり、調理実習だけではなく、コミュニケーションの重要さを改めて実感しました。

 また、終了後には、毎回反省会を行っており、準備や当日の流れについて、意見交換し、次回にどう生かしていくのかを話し合っています。参加者の方や反省会での意見を次のプロジェクトに生かしていきたいと思います。(笠井研 筑地 麻惟)

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