健康栄養学科

ゼミ研究・活動

若い人の骨量は大丈夫? ~卒業研究の取り組み~

 平成30年の「国民健康・栄養調査」の結果では、骨をつくるのに必要なカルシウムの一人1日当たりの摂取量は推奨量(一人1日当たり661mg)に達していません。特に20代の女性は1日当たりの平均が384mgと一番低い状況にあります。骨をつくるのに必要な女性の骨量は10代後半から20代前半でピークに達します。

 そこで、片桐研究室では、昨年度に引き続き本学4年生の学生さんの骨年齢を測定し、骨を作るのに必要なカルシウムや栄養素がしっかり取れているのかどうか、食生活や生活・運動習慣などとの関連を検討しています。

 骨年齢は、(しょう)(こつ)(かかとの骨)で測定します。骨年齢は、踵骨を通過する超音波の速度で骨量が多いか低いかを判定します。超音波で測定するので痛くもかゆくもありません。簡単に測定ができるので、市町村が行っている骨粗しょう症検診は、この方法で検査することが多いのです。自分の骨年齢が何歳と示されるか、結果にほっとしたり、がっかりしたり・・・、昨年度より骨年齢は良くなっている?

 この測定結果と食物摂取頻度調査結果、生活習慣との関連を考察していますが、 自分たちの食生活を見直すきっかけになればと考えています。(片桐研究室)

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沖縄の健康寿命延伸を目指して ~卒業研究~

 藤田研究室では、昨年に続き、「沖縄の健康寿命の延伸」をテーマに卒業研究活動を行っています。今年は高齢者を対象に「終戦後、沖縄の人たちは何を食べていたのか」を調査しています。

 新型コロナウイルス感染症が流行している為、沖縄に行き現地調査を行うことはできませんでしたが、特別養護老人ホームの利用者様、介護職員の方々にご協力をいただき、アンケート調査を行いました。回答内容で、聞いたことのない食材や料理名が記載されており、文献を調べても情報が少ないこともあります。特に島野菜については、ンジャナ、ンスナバー、イチビ、ニンブトゥカー等、沖縄県出身の私達でも知らない食材があり、使い方もわかりません。

 アンケート調査から更に聞きたい事をまとめて、次は遠隔で高齢者の方に聞き取り調査を行う予定です。

 終戦から75年が経ち、戦争を知る世代が減少している中で戦後の食事や生活について高齢者から聞く事はとても貴重な機会だと思います。過去の食事についてしっかり聞き、現代で取り入れられる「ヌチグスイ」を考案していけるように頑張ります。(藤田研究室 沖縄調査グループ)

 

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小麦・卵・乳を含まないオープンキャンパスランチ提供 2020 ~卒業研究~

 大場研究室では、本年度も「小麦・卵・乳アレルギーがある児童も皆と同じ給食が食べられる機会を増やすことができないか?」という視点から、小麦・卵・乳を含まないレシピを検討し、オープンキャンパスでランチ提供を行いました。

 7月26日は、小麦粉を含まない米粉パンを提供しました。昨年も提供しましたが、もちもち感が強い、表面がかたいという感想が多かったことから、食感の改良を目指しました。米粉パンに加えるコーンスターチ量を増やしてもちもち感を軽減しました。さらに焼く際に蓋を使い、湿度を上げることで表面をやわらかく仕上げることができました。

 8月9日は、水溶き米粉でとろみをつけたカレーを提供しました。昨年に引き続き、味に深みを出すための調味料を検討したところ、普通のカレーと変わらず美味しいという意見が増え、好評でした。

 8月23日は、生おからを乾燥させて作ったパン粉を使った揚げないチキンカツを提供しました。昨年は魚を使った揚げない鯵の香草パン粉焼きを提供しましたが、カリカリしすぎてかたいという意見もありました。本年度は焼くときの温度、湿度を調整し、中はジューシー、外はカリッとした仕上がりとなりました。

 今後もさらに給食現場での実用性があるレシピを検討していきたいと思っています。(大場研究室)

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オープンキャンパスのランチは岐阜女子大学健康栄養学科のInstagram(@gwu_kenkoeiyo)にもアップしています。ぜひInstagramもご覧ください。

寮食作りの取り組み・みそ玉の考案 ~卒業研究~

水野研究室の寮食作りの取り組みを紹介します!お弁当作りやみそ玉(自家製インスタントみそ汁)の考案をしました!

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参加者の皆様の健康をサポート! ~卒業研究~

 笠井研究室は、今年度も美濃市保健センターの協力を得て、美濃市健康年齢向上モニター事業「令和2年からだ改善プロジェクト」での参加者の皆様の健康をサポートします。今年度は、新型コロナウイルスの状況下で可能な食生活改善のアドバイスを実施しています。昨年度の傾向、アンケート調査や血液検査の結果からリーフレットを作成しています。配布用リーフレットには、ポイントとレシピを掲載することで、少しでも興味を持っていただけるよう工夫しています。レシピは、栄養面だけではなく、味、見た目や手間も考え、何度も試作を繰り返しています。

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 リーフレットだけでは説明しきれない部分があるため、今後は、動画作成に挑戦したいと考えています。(笠井研究室)