健康栄養学科

ゼミ研究・活動

管理栄養士へのステップ ~4年生 藤田研究室 卒業研究~

 藤田研究室では「山県市の健康増進」「沖縄県の健康寿命の延伸」「献立と実食の食塩量の違い」「水処理における馬鈴薯のカリウム減量」をテーマに、卒業研究を行っています。

  

「沖縄県の健康寿命の延伸」

 沖縄県の健康寿命の延伸に関する取り組みでは、沖縄県の食生活の課題である脂質の摂取量と島野菜の普及に着目して、研究を進めています。健康寿命を延ばしていくために、昔と現代の食生活の違いを比較し、現代の沖縄県民にはどのような食生活が望ましいのか、どのようなアプローチをすると良いのか考えていきたいと思います。

 

「山県市の健康増進」

 山県市の健康課題に着目し、今年度は「適塩のための健『幸』教室」をテーマに卒業研究に取り組んでいます。山県市にお住まいの方、在勤者の方々を対象に、「適塩って何?高血圧について知ろう!」「家族みんなで楽しく適塩しよう!」「高血圧予防に野菜摂取!」をサブテーマとした、計3回の料理教室を開催予定です。

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 藤田研究室では、卒業研究の活動以外にも学内の畑を借りて、トマトやなす、オクラなどの野菜を育てています。収穫ができたらみんなで調理をして食べる予定です。

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 畑の他にも、朴葉ずしを作って岐阜の食文化にふれ、腐らせないための工夫を学び、普段食べることのないヨモギや山椒を実際に食べてみて、山菜の調理法や独特の味をどのようにしたら食べやすいかということを学びました。その他にもドクダミ茶や月桃茶などのお茶を飲んで、ドクダミには便性改善など様々な効果があることや、月桃には抗酸化作用や鎮静作用があり、どちらも体の内側から美しくする手助けをしてくれることを学びました。普段ハーブティーや薬草のお茶を飲む機会がなく、初めてドクダミ茶や月桃茶を飲みました。独特の香りと味があり、すっきりしていますが、良薬口に苦しとはこのことだなと感じました。他のハーブとブレンドすると飲みやすいです。

 このように研究だけでなく、楽しみながら沢山の経験ができています。

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研究や活動を通して多くのことを学び、将来に地元や住んでいる地域に貢献ができる管理栄養士になれるように頑張ります!(藤田研究室)

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管理栄養士へのステップ ~4年生 和田研究室 卒業研究~

生涯をより健康に過ごすために・・・どのような食生活にすると良いのか?

 和田研究室では、女子高校生に積極的に取り入れて欲しい栄養素を含む食品を使用したレシピ開発をしています。今年度は、オープンキャンパスで提供するお弁当の献立を考え、食べて頂いた感想や意見を参考に、更に栄養面、嗜好面を考えたレシピの試作に取り組んでいます。試作で作る量と実際、オープンキャンパスで提供する食数の差に戸惑いながら、1食の献立(お弁当)として、栄養にこだわる事は勿論ですが、「美味しい」「これなら作れそう」と思って頂けることも必要と感じています。

 また、お弁当として提供しますから、制約(水分多いもの、お弁当箱に詰めれる品数など)があり、味の組合せや彩りと条件があります。献立内容を決め、お弁当箱に詰めてみるとボリューム感が無かったり、出来上がりと食べるころでは、メニューの様子が異なっていたりとゼミの仲間と検討することが色々あります。

 しかし、オープンキャンパス当日、お弁当が出来上がるとホッとします。次に考えることは、食べて頂いた感想は・・・と気になり始めます。ゼミ活動を通して、仲間と同じ目的に向かい考え、試作する繰り返しは、管理栄養士としての「思い」を伝える一歩だと思っています。(和田研究室)

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管理栄養士へのステップ ~4年生 水野研究室 卒業研究~

 水野研究室では、"レジスタントスターチ"に着目して、小豆を使用したケーキを考案しています。レジスタントスターチは、大腸まで消化されずに届き、便秘改善が期待できます。小豆にはそのレジスタントスターチが豊富に含まれているため、研究室で小豆を粉にして小麦粉の代わりにケーキの材料として使用しています。小麦粉使用よりもパサパサとした食感になってしまうため、フワフワでおいしいケーキになるよう日々試作を繰り返しています。

 昨年度はオープンキャンパスで高校生の皆さんに試食をしていただきましたが、今年は学内で試食をしていただくために準備を進めています。(水野研究室)

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「小麦・卵・乳を含まない&苦手な野菜も美味しく!!野菜もりもりランチ」を提供しました

 本日のオープンキャンパスでは、小麦・卵・乳を含まないランチを提供しました。また、管理栄養士として保育園・幼稚園・学校の現場で働く可能性がある学生たちが、子どもが嫌いな野菜ランキング上位の野菜であった「にんじん」「なす」「トマト」を美味しく食べるためのレシピを考えたメニューを提供しました。

「にんじん」は5㎜以下のみじん切りにして炊き込みご飯にすることで、人参の独特の風味や匂いを感じにくくしました。「なす」は渋味(クロロゲン酸)を和らげるため、切った後、塩をまぶし、20分置いてから油で揚げて、砂糖・醤油に浸し、ツナをトッピングしました。レシピ担当吉野さんの祖母が幼い頃なすを食べやすくするために作ってくださった味です。大変、好評でした。「トマト」は蒸し鶏のソースとデザートに使用しました。酸味を抑えるために、ソースはオリーブオイルを加えて加熱しました。また、砂糖でコンポートにし、ゼリーに添えました。

 それぞれのメニューについて、「嫌いだったが、美味しく食べられた」という感想をいただき学生も喜んでいました。今後も、野菜が嫌われる要因を調べ、その要因を無くすような調理法を検討し、美味しいレシピを考案していきたいと思います。

【メニュー】

・にんじんご飯(岐阜県産ハツシモを使用)

・蒸し鶏のトマトソースがけ&焼き野菜

・なすの揚げ浸し(吉野家の祖母の味)

・たたききゅうりの梅肉和え

・きらきら☆彡ゼリー~トマトのコンポート添え~

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「小麦・卵・乳を含まない春の米粉パンランチ」を提供しました!!

 4年生となって初めてのオープンキャンパスランチ提供でした。何度も試作し、味の調整や彩りなど試行錯誤しながら、迎えた本番でした。来場者の高校生や保護者の方々の感想では、「販売されていたら、購入したい。」「また、食べたい。」「とても美味しかった」と可愛らしい絵も添えて書いてくださった方がおり、学生も安堵した様子でした。

 2色の米粉パンについては、細かく準備していたはずでしたが、当日は、計量ミスがいくつかあり、思わぬ失敗があり慌てることがありました。重要なところは、ダブルチェックをするなど、慎重な準備が必要であることを学んだようです。米粉パンの生地はヨーグルト状であるため、2色にするのが大変難しかったのですが、なんとか薄く色づいた2食パンに仕上げることができました。今回のパンの試作では、発酵の度合いでパンの密度が異なり、硬さなどにも影響があることに気が付いたため、今年度の発酵度の違いによるパンの物性への影響を研究テーマとできればと思っています。8月のオープンキャンパスに向けてさらに改良していきます。(大場研究室)

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