ゼミ研究・活動
体験農園みとか様とコラボ!「ほくほくかぼちゃの豚巻きプレート」
現代の食生活では動物性脂肪や、食塩、砂糖の過剰摂取や偏った食生活により、栄養素の過不足が生じ、肥満症や、糖尿病をはじめとする生活習慣病のリスクが上昇しています。そこで、山県市内外から訪れる「体験農園みとか」様で、なにか情報発信をさせていただきたいと思い、栄養価を強化したランチメニューの提供を考えました。
食べてくださる方に野菜や食材の持つ栄養価の大切さを知ってもらえたら嬉しいと思い、「ほくほくかぼちゃの豚巻きプレート」を考案しました。提供する際に、家でも実践してもらいやすいようにレシピをQRコードで発信しているのもポイントの1つです。
このメニューを販売するにあたって、11月29日に山県市長様をはじめとする方々に試食をしていただきコメントを頂きました。頂いたコメントを参考に最終チェックをし、12月初旬から販売していただける事になりました。試食会では、岐阜新聞様、中日新聞様より取材を受け、朝刊に掲載いただきました。(藤田研 H.K)
令和4年度 卒業研究発表会を行いました
10月30日(日)、令和4年度卒業研究発表会を行いました(健康栄養学科は、3月初めに管理栄養士国家試験があるので卒業研究の発表会を早めています)。
発表会では、実践活動やレシピの開発、実験的研究など44題の発表がありました。発表は8分、質疑応答2分です。座長(教員)が進行を仕切ります。
卒業研究は、先が見えない海を航海するようなものです。明らかにしたいテーマについて、まずどうやって取組むかを考えなければなりません。4月から始まって10月まで、こんなに長期間一つのことに取り組んだのは、学生の皆さんにとってはきっと初めての経験だったでしょう。
いろいろ試行錯誤しながら、躓きながらも一歩一歩前へ進みます。探検と同じですから困難はつきものですが、それだけにやり終えた時は大きな達成感を味わうことができます。それが研究のおもしろさです。
多くの研究テーマは、食に関係するさまざまな課題を検討したものでした。中には、時代を反映し、SDGsに関連した研究もありました。
「食材を無駄なく利用したレシピ提案」は、SDGsの目標の一つである食品ロスを削減のため、スイカの皮の活用方法をテーマにした研究でした。
また、新型コロナウイルス関連の研究もありました。「種々の体温測定方法の比較」は、感染管理のため体温測定を実施していますが、実は正しい体温測定は難しいという研究でした。
「ウレタンマスクの構造の違いによる微生物の透過性の検討」は、不織布マスクとウレタンマスクの感染防御能の違いを実験的に明らかにし、不織布マスクの利用を推奨した研究でした。
どの研究も、ユニークなテーマやち密な実験や調査が行われた素晴らしいものでした。
管理栄養士へのステップ ~4年生 卒業研究 清水研究室~
代表的なひき肉料理といえば、ハンバーグステーキやそぼろ、キーマカレーなど様々な食品が思い浮かぶのではないでしょうか。
清水研究室では、ハンバーグステーキなどのひき肉加工製品のおいしさを追求しています。加工や保存によって起こるハンバーグステーキ中の脂質の酸化は、おいしくない臭いの原因となります。おいしくない臭いが少しでも少なくなるようにどうしたらよいかを研究しています。また、加熱調理したときのハンバーグステーキの形や硬さなどの変化も調べています。ハンバーグステーキをおいしく調理するためにはどんな条件がよいのかを検討しています。(清水研究室)
管理栄養士へのステップ ~4年生 卒業研究 板屋研究室~
板屋研究室では、地域住民の健康と食生活の改善について研究をしています。
今年度は、女子大生の食物の摂取状況について調査、分析をおこなっています。日本人、特に若い世代で摂取不足が気になる野菜の摂取について、本学科の3年生を対象に、食物摂取頻度調査並びに野菜摂取に関する意識調査を実施しました。
野菜摂取量を増やすために、国や自治体ではさまざまな取り組みがされていますが、なかなか増えていないのが現状です。野菜摂取について何が妨げになっているのか、摂取量の多い人と少ない人とでは意識や食行動にどんな違いがあるのかを研究しています。
今後、研究結果から明らかになった課題をもとに、住民の野菜摂取向上や食生活改善をめざし、地域への普及方法を研究していきたいと考えています。(板屋研究室)
管理栄養士へのステップ ~卒業研究 丹羽研究室 「防災食」~
今年度は、火を使わない「防災食」を提案します
災害時・非常時に、少しでも「いつもの食事」に近い食事を準備できるよう、
昨年度に引き続き、「防災食」レシピの提案をおこなっています。
カンパンなどのいわゆる非常食ではなく、
日常でも使う缶詰や乾物、お菓子、パック飲料などを利用して作る「防災食」です。
昨年度の
◆ 生野菜を使わない
◆ 包丁は使わない
◆ 調味料は使わない
に加えて、今年度は
◆ 火を使わない
もコンセプトにしました。
電気、ガス、水道などのライフラインが断たれた時でも作れます。
計量も必要ありませんし、特別な道具も要りません。
目分量でも美味しく作れる、簡単レシピです。
栄養面では、災害時に不足しがちな、たんぱく質や食物繊維を意識しました。
今年度は、レシピ集の配布だけでなく、一部の学生に試食をしてもらいました。
試食したのは、「ツナマヨ風切り干しサラダ」と「麩もなか」です。
試食した人からは、
「レシピを見ただけとは違い食べたら想像よりすごく美味しかったです」
「見た目よりも味が良くて驚きました」
と、ほとんどの人から美味しいという回答をいただきました。
この試食体験が、その後の食品備蓄にどう影響するか、10月30日(日)の卒業論文口頭発表会で報告する予定です。(丹羽研究室)