健康栄養学科

ゼミ研究・活動

令和3年度 卒業研究発表会を行いました

 1017日(日)、岐阜女子大学食物栄養学会の主催で令和3年度卒業研究発表会を行いました(健康栄養学科は、管理栄養士国家試験があるので卒論発表を早めています)。発表会では、実践活動やレシピの開発、実験的研究など37題の発表がありました。

 卒業研究は、海図がない海を航海するようなものです。明らかにしたいテーマがあると、それをどんな方法で研究するのかを考えることから始めなければなりません。

 卒業研究は、いろいろ試行錯誤しながら、一歩一歩前に進める必要があります。困難もありますが、やり終えた時は大きな達成感を味わうことができます。

 

 今年の研究で、減塩に関する発表が複数ありました。

  • 「減塩の現状と課題(行政・食品メーカー・消費者)」(片桐(孝)研)
  • 「献立と実食の食塩量の相違」(藤田研)
  • 「五感が与える味への影響・食塩を減らしたパン」(笠井研)

 の3つの研究です。

 わが国は、食塩摂取量が多く、そのことで胃がんや高血圧患者が多いなどの重要な健康上の問題をかかえています。

 ①の研究は減塩の現状を明らかにし、②の研究は、落し蓋の利用など調理上の小さな工夫で減塩ができる可能性を、③の研究は、食塩を抑えながら、おいしさを感じられるパン作りについての発表でした。

 さまざまな工夫で減塩ができそうです。さらなる研究の進展を期待しています。

 研究を行った学生の皆さんが、今後も減塩に関心を持ち続け、近い将来減塩社会が実現できるといいですね。

20211017 卒業論文発表会.jpg  

ドクダミクッキー 完成しました!

ドクダミクッキー.jpg

 

健康栄養学科のInstagramにも掲載しています♪ Instagramもぜひご覧ください。 →→→  https://www.instagram.com/gwu_kenkoeiyo

 

管理栄養士へのステップ ~卒業研究 丹羽研究室 「防災食」~

生野菜、調味料、包丁は使わない「防災食」の提案

もし、災害に見舞われたとき...

少しでも「いつもの食事」に近い食事ができれば、

心も体もホッとできるはず。

 

そんな思いで、今、防災食」レシピの提案をおこなっています。

取り組むのは、学生4人で結成した、チーム「Gijyo-Bosai-Kitchen2021」のメンバーです。

(丹羽研究室2人、大場研究室2)

 

【レシピの特徴】

・普段から使える「常温保存食品」のみを利用
  ・缶詰やインスタント食品、乾物、お菓子など、賞味期限の長い食品を使う

・断水時にも作れる

  ・洗う必要のある生野菜は使わない

  ・極力、調理器具などの洗い物を出さない(包丁は使わない)

・目分量でも美味しく作れる

  ・計量しなくてもいいように、調味料は使わずお菓子やおつまみ、ふりかけなどで、やさしく味付け

 

 

簡単で、しかも、美味しい!

「おもしろそう」「作ってみたい」と思ってもらえるよう、あっと驚く意外性も探求しています。

災害時だけでなく、普段の食事にも使えるアイディアレシピです。

 

管理栄養士を目指す学生らしく、栄養バランスも考えています。

特に、災害時に不足しがちな、たんぱく質や食物繊維がしっかり摂れます。

  

先日、健康栄養学科1年生を対象に、レシピ集の配布、レシピ動画の配信をおこないました。

 

 20210902 丹羽研.png

 

この防災食レシピを通じて、

「災害時を意識して、いつもの食品を多めに備蓄する」

という人が増えることを、願っています。(丹羽研究室)

 

 

 

管理栄養士へのステップ ~卒業研究 和田研究室~

生涯をより健康に過ごすために・・・どのような食生活にすると良いのか?

 今年度、和田研究室では、フレイル予防を目的とした献立とクックチルを活用して集団給食に取り入れられる献立の開発を行っています。

【フレイル予防を目的とした献立開発】

 フレイル予防のポイントにたんぱく質の摂取と減塩があります。季節や地域の特色を生かした食材を活用した献立を考えようと、ゼミ生の出身地である長野県・静岡県・沖縄県・富山県・岐阜県の地域食材や調理方法を取り入れながら、手軽にできる献立を開発しています。電子レンジやホットプレートなどを使用することで、「作ってみよう」という気持ちを大切にしたいと考えています。

 

【クックチルを活用した献立開発-集団給食に取り入れられる献立-】

 クックチルとは、通常通り加熱調理した料理を、30分以内に冷却を開始し、90分以内に中心温度3℃以下に急速冷却をして、03℃で衛生的に保存しておき、食事を提供するタイミングで再加熱する調理法です。真空パック機を活用して、温度時間管理を行うことにより、冷蔵保存ができ、加熱後に汚染された空気や手指などが直接食材に触れる機会も少ないため、二次汚染防止、素材の酸化や乾燥を防ぐことが出来ます。しかし、料理方法が限られることや再加熱をして食べるため食材を選定する必要があることが分かりました。

 栄養バランスを考え美味しい献立を提案したいと思い、試作しています。

20210827 和田研.png

 

和田研究室では、「閃いたら先ず作ってみよう」そして、「より栄養バランスよい献立、より美味しい献立」を目指して試作しています。生涯を通して健康に過ごすための食生活に、管理栄養士として関わっていきたいと思っています。 ~和田研究室一同~

 

管理栄養士へのステップ ~卒業研究 伊藤研究室~

 伊藤研究室では嚥下機能が低下した高齢者の方に安全に楽しくおいしい食事を作りたいと考えています。

 そこで、岐阜県は喫茶店文化が盛んであることから、嚥下機能が低下した高齢者の方でも食べることができる喫茶店風メニューをテーマとして研究しています。

 今回、嚥下しやすい食品である食パンをメニューに取り入れ、水分が少なくパサパサしている食パンを味・見た目そのままで食べられるようゲル化剤を用い、工夫しました。

20210810 伊藤研.jpg

 今後は硬さを嚥下レベルに合ったものに調整し、見た目もより近いものに出来るよう研究を続けていきたいと考えています。(伊藤研究室)