食品・開発
管理栄養士へのステップ ~1年生 調理学実習Ⅱ~
写真は後期の調理学実習2回の様子です。1年生と3・4年次編入生が3~4名のグループで実習しています。1年生は、高校生時代コロナ禍であり、ほとんど調理実習ができず、調理が苦手で不安を抱えた人も多くみられましたが、前期の半年間基礎の調理から学び実習を行ったことで後期は少し手際が良くなってきました。
3・4年次の頼もしい編入生の先輩も各グループにおり、調理の計画から実習までコミュニケーションを取りながら頑張っています。調理器具やコンロの数、調理時間に制限がある中、温かい料理は温かく食べられるよう、また、見た目の良い盛り付けとなるよう気を付けて実習しています。健康情報処理実習の授業ではパソコン上で栄養価計算する手段も学び、自分が調理して喫食した食事の栄養価も評価しています。
今後も失敗を恐れず挑戦し、知識や技術をたくさん修得していきましょう。
農業のデジタル管理
管理栄養士へのステップ ~4年生 清水研究室 卒業研究~
清水研究室では、食品のおいしさや出来上がりの評価について研究をしています。 「わさびの味」の分析も始めました。「わさびにおいしさがあるの?」と、疑問に思われるかもしれませんが、実は"ツーンとして辛い"だけじゃないんです。皆さんが普段食べているチューブわさびにはわさびとは全く違う植物のホースラデッシュ由来の辛味成分が含まれており、そのせいでとても辛味が強くなっています。すりおろしたわさびはただ辛いだけでなく、香り、甘み、うまみ、粘りなど、複雑な味わいがあり、和食において唯一無二の名脇役の地位を確立しました。ところが今、若者のわさび離れがすすんでいます。日本の伝統的な食文化をつないでゆくために、奥深いわさびのおいしさを分析し、普及活動に役立てたいと考えています。(清水研究室) |
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管理栄養士へのステップ ~4年生 大場研究室 卒業研究~
小麦・卵・乳を含まないオープンキャンパスランチ提供 2023 ~卒業研究~
本年度も「小麦・卵・乳アレルギーがある児童も皆と同じ給食が食べられる機会を増やすことができないか?」という視点から、小麦・卵・乳を含まないレシピを検討し、オープンキャンパスでランチ提供を行いました。
4月23日は、春野菜を使った米粉パンランチを提供しました。昨年度の研究結果より、粉重量に対して20%コーンスターチを添加した米粉パンを提供しました。また、春らしく、白とピンク色2層の米粉パンを作成しました。お弁当を見栄え良く仕上げることができました。また、米粉パンの硬さは生地の発酵具合に左右されると気づいたため、8月に向けて発酵度の違いによる物性測定、官能評価を行うこととしました。
6月11日は、嫌われものの野菜たちをピックアップして、嫌われる要因を軽減したレシピを検討しました。人参は、細かく切り「にんじんご飯」にすることで匂いを軽減しました。また、なすは、塩をまぶしてしばらく置き、水分をふき取りえぐみを少なくし、油で揚げ、旨味と強いツナと砂糖醤油で揚げびたしにしました。「嫌いだったが、美味しく食べられた」という声があり、好評でした。
7月17日は、生おからをオーブンで乾燥させたおからパン粉をつかった「鰺のカレーおからパン粉焼き」と卵を使わない「千草焼き風」を提供しました。おからパン粉は、普通のパン粉より含油率が高いことから、スチコンを使った焼きメニューとしました。また、千草焼き風は豆腐の種類や水切り具合を工夫し、卵の食感に近くなるよう仕上げました。「卵が入っていないと知り驚いた」という意見もありました。
8月6日は、4月から検討し、学内の官能評価で好まれた発酵度の米粉パンを提供しました。しかし、当日は気温が高いこともあり、予想より早く発酵したためか上手く焼けなかったパンもありました。発酵具合を上手くコントロールできる方法をさらに検討していきたいと考えます。
毎回、少量の試作と大量調理では違いがあり、思うように仕上がらないことが多々あります。毎度お弁当が無事提供できるまでハラハラ・ドキドキしながら調理しています。学生が臨機応変に対応する力や改善案を立て実行できる力を身に着けて社会へ飛び立って欲しいと考えます。弁当提供を行う中でP(計画)D(実行)C(評価)A(改善)サイクルを回しながら、学生は大きく成長しています。(大場研究室)
管理栄養士へのステップ ~4年生 笠井研究室 卒業研究~
笠井研究室では、岐阜県美濃市をフィールドとして、食を通じた地域活性化に取り組んでいます。地域には様々な食材があります。地域の食材を知り、その食材に合った料理・加工品への応用を検討しています。
今年度は、美濃市の特産品である仙寿菜(アマランサス)を活用したレシピ考案に取り組んでいます。仙寿菜の葉は、鮮やかな赤紫色が特徴ですが、加熱に弱いという特性があるため、調理工程で退色してしまいます。どのように調理したら鮮やか色を活かすことができるか日々模索しています。仙寿菜の調理特性を知り、レシピ考案から商品開発へと繋げていけるよう取り組んでいます。
また、昨年度に引き続き健康に関する情報とそれに沿ったメニューを考案し、レシピとしてまとめ定期的に送付し、地域の方々の食意識向上を目指しています。今年度は野菜たっぷりのレシピを考案しています。地域の方々と一緒に食を通じて地域を元気に!食と健康を究めます。(笠井研究室)