健康栄養学科

食品・開発

管理栄養士へのステップ ~4年生 大場研究室 卒業研究~

小麦・卵・乳を含まないオープンキャンパスランチ提供 2023 ~卒業研究~

 本年度も「小麦・卵・乳アレルギーがある児童も皆と同じ給食が食べられる機会を増やすことができないか?」という視点から、小麦・卵・乳を含まないレシピを検討し、オープンキャンパスでランチ提供を行いました。

 423日は、春野菜を使った米粉パンランチを提供しました。昨年度の研究結果より、粉重量に対して20%コーンスターチを添加した米粉パンを提供しました。また、春らしく、白とピンク色2層の米粉パンを作成しました。お弁当を見栄え良く仕上げることができました。また、米粉パンの硬さは生地の発酵具合に左右されると気づいたため、8月に向けて発酵度の違いによる物性測定、官能評価を行うこととしました。

 611日は、嫌われものの野菜たちをピックアップして、嫌われる要因を軽減したレシピを検討しました。人参は、細かく切り「にんじんご飯」にすることで匂いを軽減しました。また、なすは、塩をまぶしてしばらく置き、水分をふき取りえぐみを少なくし、油で揚げ、旨味と強いツナと砂糖醤油で揚げびたしにしました。「嫌いだったが、美味しく食べられた」という声があり、好評でした。

 717日は、生おからをオーブンで乾燥させたおからパン粉をつかった「鰺のカレーおからパン粉焼き」と卵を使わない「千草焼き風」を提供しました。おからパン粉は、普通のパン粉より含油率が高いことから、スチコンを使った焼きメニューとしました。また、千草焼き風は豆腐の種類や水切り具合を工夫し、卵の食感に近くなるよう仕上げました。「卵が入っていないと知り驚いた」という意見もありました。

 86日は、4月から検討し、学内の官能評価で好まれた発酵度の米粉パンを提供しました。しかし、当日は気温が高いこともあり、予想より早く発酵したためか上手く焼けなかったパンもありました。発酵具合を上手くコントロールできる方法をさらに検討していきたいと考えます。

毎回、少量の試作と大量調理では違いがあり、思うように仕上がらないことが多々あります。毎度お弁当が無事提供できるまでハラハラ・ドキドキしながら調理しています。学生が臨機応変に対応する力や改善案を立て実行できる力を身に着けて社会へ飛び立って欲しいと考えます。弁当提供を行う中でP(計画)D(実行)C(評価)A(改善)サイクルを回しながら、学生は大きく成長しています。(大場研究室)

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管理栄養士へのステップ ~4年生 笠井研究室 卒業研究~

 笠井研究室では、岐阜県美濃市をフィールドとして、食を通じた地域活性化に取り組んでいます。地域には様々な食材があります。地域の食材を知り、その食材に合った料理・加工品への応用を検討しています。

 今年度は、美濃市の特産品である仙寿菜(アマランサス)を活用したレシピ考案に取り組んでいます。仙寿菜の葉は、鮮やかな赤紫色が特徴ですが、加熱に弱いという特性があるため、調理工程で退色してしまいます。どのように調理したら鮮やか色を活かすことができるか日々模索しています。仙寿菜の調理特性を知り、レシピ考案から商品開発へと繋げていけるよう取り組んでいます。

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また、昨年度に引き続き健康に関する情報とそれに沿ったメニューを考案し、レシピとしてまとめ定期的に送付し、地域の方々の食意識向上を目指しています。今年度は野菜たっぷりのレシピを考案しています。地域の方々と一緒に食を通じて地域を元気に!食と健康を究めます。(笠井研究室)

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管理栄養士へのステップ ~4年生 増田研究室 卒業研究~

 増田研究室では寮の給食を提供しています。給食は安心・安全でなければいけません。安心・安全な給食を提供する方法は一つだけではありません。従来からの調理法である調理後、速やかに提供するシステム(クックサ-ブ)以外に新調理システムと呼ばれる方法があります。昨年度は新調理システムの1つである真空調理システムで前期期間、寮の給食を提供しました。

 今年度はクックサ-ブ、真空調理の2種類の提供方法で、安心・安全な寮の給食の提供を進めてきました。2種類の提供方法により、4日分の寮食を3日で調理することができました。

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 前期期間で寮食の提供は終わりましたが、研究のまとめとしてレシピ集作成だけでなく、今年度の経験を生かし、来年度はさらにメニューの充実を図りたいと考えています。(増田研究室)

 

 

「小麦・卵・乳を含まない夏野菜&米粉パンランチ」を提供しました!!

 86日(日)オープンキャンパスでは、夏野菜をたっぷり使ったカレーとかぼちゃサラダにみんな大好きな唐揚げと米粉パンのランチを提供しました。米粉パンは発酵具合によって仕上がりのパンの硬さが異なることが、実験で確認できたことから、今回は、学内の官能評価で好まれた硬さに近くなるような発酵具合に調整して焼いたパンを提供しました。しかし、同じタイミングで焼いたパンでもスチームコンベクションオーブンの上段と下段で焼いた具合が違ったりと綺麗なパンを提供数確保することが難しかったです。なかなか一筋縄ではいかない米粉パンですが、また美味しいと言っていただけるよう改良し続けたいと思います。

 今回は、ノンエッグマヨネーズを使ったかぼちゃサラダを提供しましたが、かぼちゃの皮は廃棄せず、油で揚げてチップスにして提供しました。「家でも作ってみたい」とアンケ―トに書いてくださった方もおり、皆さんのエコクッキングへの関心の高さも知ることができました。今後もエコクッキングも意識したお弁当も提供していきたいと思います。(大場研究室)

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「小麦・卵・乳を含まない食物繊維たっぷりヘルシーランチ」を提供しました!!

 717日(日)オープンキャンパスでは、生おからをオーブンで焼いて乾燥した「おからパン粉」を使ったカレー風味の鰺のパン粉焼きを主菜とするお弁当を提供しました。また、副菜として、写真の溶き卵に細かく刻んや具材を加えて焼く料理である、千草焼きを卵を使わないで作った「千草焼き風」を提供しました。

 おからパン粉焼きは、「サクサク感があり、通常のパン粉のように美味しい」という意見が多くあった一方一部「すこし衣がぽろっと崩れやすい点が食べにくい」というご意見もありました。千草焼き風は、「卵が入っていないと知って驚いた」という意見もありましたが、「もう少ししっとりしていた方が良い」という意見もありました。ランチを食べていただいた方の意見を参考に今後も改善していきたいと思います。

 

【メニュー】

・枝豆ご飯

 (岐阜県産ハツシモ使用)

・鰺のカレーおからパン粉焼き

・千草焼き風

・なんちゃってナポリタン

・オクラとトマトのさっぱり和え

・キウイフルーツ

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