食品・開発
管理栄養士へのステップ ~調理学実習Ⅰの様子~
1年生の皆さんが入学して3か月が過ぎようとしています。調理学実習の授業も残り1/3となりました。
4月は栄養価計算や発注量の計算など、基礎的な事項を学びました。5月からは和食・中華・洋食の基礎的な調理ができるよう、実習ポイントについて予習しながら、グループで調理実習を行っています。蒸し物の調理以外の調理法を全て一つ一つ修得してきました。実習後には実習内容を応用した家庭学習課題にも取り組んでもらっています。
実習を行う前は包丁に恐怖心があったという学生が、実習を通して包丁を持たない手の使い方を知り、怖い気持ちが減ったとレポートに記載しており、成長を実感したようでした。
次回の実習ではゼラチンをつかったゼリーを含む洋食を作ります。グループで声をかけあって、限られた時間内でも美味しく衛生的に調理しましょう。
管理栄養士へのステップ ~食品学実験の様子~
2年生の食品学実験では、食品の成分分析を行います。1年生から学修した基礎化学、食品学総論の授業を応用して、レモン果汁の中の酸度を測定したり、食品の色素成分を抽出しpHの影響で色素がどのように変わるかなど、調べたりしています。
先日は、リンゴの褐変の実験をしました。リンゴは、切ってしばらく置いておくと、色が悪くなってしまいます。なぜ色が悪くなってしまうのかを学修し、色が悪くなるのを防ぐにはどのような方法が効果的なのか実験を行いました。
実際に変化を見ることができ、学んだ内容をより深めることができました。
製菓衛生師 スクーリング実習の様子
京都製菓製パン技術専門学校の通信課程2年コースに入学した健康栄養学科1・2年生が2月10~15日と3月3~13日まで、専門学校の講師による講義や菓子を作る実習を受講しました。
専門学校の講師によるデモンストレーションで手順や細かなコツを確認した後、実習します。実習では、洋菓子、パン、和菓子を作りました。6日間9時半から16時まであり、体力的に大変だったようですが、とても楽しい1週間だったと受講者は言っていました。
今後、2年間で学んだ菓子の知識や技術を今後の就職活動や就職先で生かして欲しいと思います。専門学校の通信課程を卒業し、各県で行われる製菓衛生師の国家試験を合格することができれば、製菓衛生師および食品衛生責任者の資格が取得できます。
製菓衛生師として就職しなくとも、菓子の知識があると、病院や福祉施設、保育園、幼稚園などでの間食提供にいかすことができます。在学中に栄養士・管理栄養士の資格も取得できて、製菓衛生師の資格取得も目指せるのは岐阜女子大学だけです。
管理栄養士へのステップ ~3年生調理学実習Ⅲ~
調理学実習Ⅲでは、食品を調理することによってどのような変化が起こるのかを調べています。併せて、客観的に食品のおいしさを評価することを学びます。
寒天ゼリーやゼラチンゼリーは、砂糖や牛乳などの副材料によって透明度や硬さなどが変化します。
授業では、物性測定器という機械を使って、ゼリーの硬さを測定します。実際に数値として現れると学生からは驚きの声が上がります。
また、自分たちで食べて評価する官能評価も行います。官能評価は、試食とは異なり、食べる順番や水を飲むタイミングなどの決まりがあり、食品のおいしさを客観的に評価していきます。
物性測定器や官能評価から得られた結果をもとに、ゼリーに砂糖などの副材料がどのように影響するかを考えていきます。
授業では、他にもハンバーグの副材料(パン粉や玉ねぎ)の効果や調理による野菜の色の変化を調べたりしています。
管理栄養士へのステップ ~2年生食品学実験~
2年生の食品学実験の授業を紹介します。
食品学実験では、食品中に含まれる栄養成分を分析したり、調理や加工によって生じる栄養成分の化学的変化を実験で観察したりします。
今回は野菜に含まれる色素の実験を紹介します。
野菜に含まれる色素には、クロロフィル色素、カロテノイド色素、フラボノイド色素の3種類がおもに知られています。
これらの色素は、それぞれ特徴や性質が異なり、調理の工程で誤った扱い方をしてしまうと、見栄えの悪い色へと変わってしまうことがあります。
フラボノイド色素の仲間であるアントシアニンは、特に色の変化が顕著です。
調味料などでpHが変わると、いろいろな色に変化します。
一方、同じ仲間であるみかんのヘスペリジンという色素は、pHを変えると黄色が濃くなったり、薄くなったりします。
色素の性質を正しく理解し、調理に生かしていきます。