ゼミ研究・活動
管理栄養士へのステップ~4年生 岩﨑研究室~ 体の不調と食習慣を探る
岩﨑研究室では、「女子大学生における起立性調節障害の実態把握と関連因子の検討」についての研究に取り組んでいます。
起立性調節障害は、起立時に立ちくらみ、めまい、ふらつきなどの症状を引き起こす疾患で、重症になると日常生活に著しく支障をきたし、学力低下や身体機能の低下につながります。中学・高校生で発症率が高くなり、男子に比べ女子では1.5~2倍と多くなっていることが報告されていますが、大学生における報告は少ない状況です。そこで、健康栄養学科の2~4年生で研究に同意を得られた学生を対象に、①自覚症状の確認のためのチェックリストへの回答、②新起立試験(血圧、心拍数の測定)の実施、③生活習慣・食習慣・既往に関するアンケート調査の実施を行い、女子大学生における起立性調節障害の実態を把握し、関連因子を見つけ出すことで、起立性調節障害の発症予防、重症化予防の働きかけにつなげていきたいと考えています。現在は、①~③の調査を実施中です。(岩﨑研究室)
管理栄養士へのステップ ~4年生卒業研究 藤田研究室~
藤田研究室では、「糖尿病」をテーマにオープンキャンパスでランチとして提供しています。糖尿病の食事療法のためのツールである「糖尿病食事療法のための食品交換表」を使用して献立の考案、大量調理の工程表の作成、お弁当に掛ける掛け紙の作成などを行っています。
糖尿病の食事では、血糖値の上昇を抑えるため、砂糖を多く含む食品を控えたり、バランスの良い食事をとるために、炭水化物、脂質、たんぱく質、不足しがちなビタミンやミネラル、食物繊維をとるといったポイントをおさえながらレシピの検討を行っています。
4月のオープンキャンパスランチでは、食事のポイントをおさえたランチを提供しました。
炭水化物を米、たんぱく質を鮭、脂質をサラダ油、ビタミンやミネラルを果物、食物繊維を野菜で摂れるように工夫しました。
喫食された方にアンケートを行い、糖尿病に関する知識やイメージを聞いてみたところ、「こわい。」、「血糖の病気。」、「食事制限で味気ない食生活になる感じ。」、「食べたいものがあまり食べられない。」、「食事が大変そう。」といった声が多くありました。
ランチ全体の感想を聞いてみたところ、「治療食でありながら満足感が高かった。」、「薄味でもおいしかった。」、「彩りも良かった。」といった声がありました。
治療食のレシピの検討は難しいですが、その分とてもやりがいを感じます。今後もより喜んでもらえるお弁当を提供するために今まで学修した知識を活かしていきたいです。
現在は、5月25日(日)のオープンキャンパスでの提供に向けてレシピを検討中です。皆様のご来場お待ちしております。
藤田研究室では、以下のような研究・活動もしています。
・煮魚の食塩濃度
・沖縄県の健康寿命延伸に向けた取り組み
・近隣市町の疾病予防に関する調査・食育
・体験農園カフェのランチメニュー考案
・山野草の活用~イタドリ・どくだみ~
管理栄養士へのステップ ~4年生卒業研究 大場研究室~
大場研究室では、アレルギーがある人もない人も同じ給食を食べることができる機会を増やすため、小麦・卵・乳を使わないレシピを検討しています。
3月には、「小麦・卵・乳を含まないビタミンCたっぷり春の米粉パンランチ」を提供しました。米粉パンは何年もレシピの検討を重ねてきましたが、昨年少しパンがずっしりと重いという感想が多かったので、ふっくらと焼けるよう発酵倍率を増したパンを焼き提供しました。美味しいという評価が多かったですが、主食としては約2割の方がやや甘いという回答があったことから、8月の提供に向けて、おかずに合う米粉パンの甘さを検討していく予定です。
5月には、「~春のヴィーガンランチ~小麦・卵・乳不使用」を提供しました。動物性食品と小麦も使わないレシピを検討しました。過去には、大豆ミートを使ったハンバーグレシピを検討していましたが、今回は、みんな大好きな唐揚げレシピを検討しました。試作品をゼミ内のお花見弁当にコッソリ入れて食べてもらったところ、「鶏肉だと思った」という声もありました。当日の来場者の感想では、「大豆ミートを一度使ってみたいと思ってまだ挑戦していなかったが、今回のランチを食べて味も分かり、作ってみようと思った」という意見もありました。美味しいと言ってくださった方が大変多かったです。
現在は、6月15日(日)、7月27日(日)、8月17日(日)のオープンキャンパスでの提供に向けて活動中です。是非、食べにきてくださいね。(大場研究室)
管理栄養士へのステップ ~4年生 卒業研究 板屋研究室~
板屋研究室では、地域住民の健康と食生活の改善について研究をしています。
今年度は、女子大生の食物の摂取状況について調査、分析をおこなっています。
食事調査から、「一人暮らし」「家族と同居」とで、栄養素の摂取量や野菜摂取に対する意識にどのような違いがあるかを明らかにし、それぞれのアプローチ方法を検討したいと考えています。
現在、調査結果の分析を行う中で、明らかな差のある事項がいくつもわかりました。一つには、一人暮らしの学生は、家族と同居学生と比べ、栄養素摂取量の分布に大きなばらつきがみられたことです。
日本全体をみても一人暮らし世帯が増加している中で、生活背景を考慮した効果的なアプローチ方法についてさらに研究を深めていきたいと考えています。(板屋研究室)
管理栄養士へのステップ ~4年生 卒業研究 和田研究室~
◇生涯を健康で過ごすために・・・食生活を見直そう!
今年度、和田研究室では、「生涯を健康で過ごすために食生活を見直そう!」という目的で、18歳から21歳の女性の食事内容の様子や調理している時間などについてアンケートを実施し、課題解決の方途を探っています。
若い女性に不足しがちな栄養素(カルシウム、鉄分、食物繊維など)や朝食欠食に注目し、食生活改善を提案できるような献立開発をしています。例えば、カルシュウムをより多く摂取できるように、イワシの缶詰を利用して常備菜を考えたり、夏野菜をたっぷり使った基本のメニューから派生するメニューを考えたりしています。また、時間のない朝、マグカップを利用して電子レンジを利用して作る朝ごはんレシピを考えています。
管理栄養士として、より健康に過ごせるように食生活改善を発信できるようにゼミ室での活動をしています。(和田研究室)