健康栄養学科

ゼミ研究・活動

管理栄養士へのステップ~4年生 臼井研究室~ 食品の安全・安心を追求する

臼井研究室では、食品の安全性に関するさまざまな研究を行っています。

そのうちの一つを紹介します。調理をするときに、プラスチック手袋をはめることがあります。私たちの手には、黄色ブドウ球菌などの食中毒の原因となる細菌がいるためプラ手袋をはめ、手からの汚染を防止します。

しかし、手袋をしていても、調理作業中に手袋が汚染されることにはないのでしょうか。そんな疑問を明らかにするため、プラ手袋をして調理し、プラ手袋が調理作業中にどの程度汚染されるかの研究を行っています。

まだ途中段階ですが、調理作業の違い(どんな作業に従事したか)で汚染状況が違う、あるいは右手と左手で汚染状況が違うなどが観察されています。

研究は、長い期間にわたって地道な努力を必要とします。試行錯誤の連続ですが、新しい発見があるとワクワクします。それが研究の面白さです。(臼井研究室)

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管理栄養士へのステップ~4年生 板屋研究室~ 地域住民の健康と食生活の改善

板屋研究室では、地域住民の健康と食生活の改善について研究をしています。

今年度は、国民健康づくり運動の「健康日本21(第三次)」の目標項目にある「食塩摂取量の改善」、「野菜摂取量の増加」、「バランスの良い食事を摂っている者の増加」に着目し、調査分析、効果的なアプローチ方法の研究をおこなっているところです。

先日は、地域住民の皆さんと一緒に、健康のこと、食生活のことについて話し合いをし、たくさんのご意見や、食生活のお知恵をいただきました。いただいた声は次の調理実習等に反映させ、地域の皆さんの食生活改善につながる提案をさせていただきたいと考えています。(板屋研究室)

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管理栄養士へのステップ~4年生 伊佐研究室~ 栄養素の代謝特性を調べる

伊佐研究室では、食品に含まれる栄養素の代謝特性を調べる研究をしています。今年度は、たんぱく質の種類を変えた時のビタミン代謝と、発酵食品中のビタミン含量の変化を調べる実験を行います。ビタミンの代謝変化を調べる実験では、実験動物を使用します。使用する飼料の違いにより、生化学指標の結果が異なるので、そのデータの比較を行います。使用する飼料は、配合を考え、自分たちで混ぜて作成します。飼料の偏りがないように、丁寧に丁寧に混ぜていきます。作成中は服が粉だらけになりますが、動物に食べてもらうことを考えながら一生懸命混ぜます。出来上がれば実験開始です。動物の飼育は、毎日飼料の交換や体重測定が必要になるので大変ですが、これから頑張ります!(伊佐研究室)

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管理栄養士へのステップ~4年生 岩﨑研究室~ 体の不調と食習慣を探る

 岩﨑研究室では、「女子大学生における起立性調節障害の実態把握と関連因子の検討」についての研究に取り組んでいます。

 起立性調節障害は、起立時に立ちくらみ、めまい、ふらつきなどの症状を引き起こす疾患で、重症になると日常生活に著しく支障をきたし、学力低下や身体機能の低下につながります。中学・高校生で発症率が高くなり、男子に比べ女子では1.52倍と多くなっていることが報告されていますが、大学生における報告は少ない状況です。そこで、健康栄養学科の2~4年生で研究に同意を得られた学生を対象に、①自覚症状の確認のためのチェックリストへの回答、②新起立試験(血圧、心拍数の測定)の実施、③生活習慣・食習慣・既往に関するアンケート調査の実施を行い、女子大学生における起立性調節障害の実態を把握し、関連因子を見つけ出すことで、起立性調節障害の発症予防、重症化予防の働きかけにつなげていきたいと考えています。現在は、①~③の調査を実施中です。(岩﨑研究室)

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管理栄養士へのステップ ~4年生卒業研究 藤田研究室~

 藤田研究室では、「糖尿病」をテーマにオープンキャンパスでランチとして提供しています。糖尿病の食事療法のためのツールである「糖尿病食事療法のための食品交換表」を使用して献立の考案、大量調理の工程表の作成、お弁当に掛ける掛け紙の作成などを行っています。

 糖尿病の食事では、血糖値の上昇を抑えるため、砂糖を多く含む食品を控えたり、バランスの良い食事をとるために、炭水化物、脂質、たんぱく質、不足しがちなビタミンやミネラル、食物繊維をとるといったポイントをおさえながらレシピの検討を行っています。

 4月のオープンキャンパスランチでは、食事のポイントをおさえたランチを提供しました。

 炭水化物を米、たんぱく質を鮭、脂質をサラダ油、ビタミンやミネラルを果物、食物繊維を野菜で摂れるように工夫しました。

 喫食された方にアンケートを行い、糖尿病に関する知識やイメージを聞いてみたところ、「こわい。」、「血糖の病気。」、「食事制限で味気ない食生活になる感じ。」、「食べたいものがあまり食べられない。」、「食事が大変そう。」といった声が多くありました。

 ランチ全体の感想を聞いてみたところ、「治療食でありながら満足感が高かった。」、「薄味でもおいしかった。」、「彩りも良かった。」といった声がありました。

 治療食のレシピの検討は難しいですが、その分とてもやりがいを感じます。今後もより喜んでもらえるお弁当を提供するために今まで学修した知識を活かしていきたいです。

 

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 現在は、525日(日)のオープンキャンパスでの提供に向けてレシピを検討中です。皆様のご来場お待ちしております。

 

 藤田研究室では、以下のような研究・活動もしています。

 ・煮魚の食塩濃度

 ・沖縄県の健康寿命延伸に向けた取り組み

 ・近隣市町の疾病予防に関する調査・食育

 ・体験農園カフェのランチメニュー考案

 ・山野草の活用~イタドリ・どくだみ~