健康栄養学科

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管理栄養士へのステップ ~卒業研究 臼井研究室~

 今年の臼井研究室は、4つのグループに分かれて卒業研究に取り組んでいます。2つのグループは、マスクの研究を行っています。新型コロナウイルス感染症の流行で人前ではマスクをするのが常識となっています。マスクの材質には、不織布やウレタンなどがあります。ウレタンマスクは、不織布マスクに比べウイルスの遮断性がおちるのではないかといわれています。そこで、細菌(ウイルスより扱いやすい)を使って、不織布マスクとウレタンマスクの細菌の通過試験を行っています。実験の条件を設定するのが難しく、現在、試行錯誤中です。人の頭部を模した発泡スチロール製の人形(呼吸のマネができるようにしてある)が大活躍です。

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 もう一つのグループは、食品中の嫌気性菌(クロストリジウム属菌)の耐熱性を調べています。クロストリジウム属菌は芽胞を形成し、芽胞状態となると100℃の温度にも耐えると言われています。どのくらいの温度にどの程度の時間耐えることができるのか実験中です。カレーライスなどの食中毒の原因にもなると言われているので、カレーライスを作って実験も行っています。

 最後のグループは、油の酸化とカルボニル価の関係を調べています。植物油(不飽和脂肪酸をもつ)は、紫外線などがあたると酸化が起こります。酸化によって「過酸化物」が生成し、さらにその「過酸化物」が分解し「カルボニル化合物」という物質が生成されます。紫外線照射下で「過酸化物」を生成させ、その分解物である「カルボニル化合物」がどのぐらいのスピードで生成してくるのかを調べています。

 夏休み返上で、実験と国家試験の勉強に取り組む予定です。頑張れ! (臼井研究室)