デジタルアーカイブ専攻

プロジェクト

令和六年度岐阜女子大学・大学院書法展:360度撮影・コンテンツ制作プロジェクト報告

令和7年2月8日(土)・9日(日)・10日(月) に岐阜市民会館にて開催された、「令和六年度岐阜女子大学・大学院書法展」の会場を、360度画像として記録し、360度VRツアーのコンテンツの制作に挑戦しました。
参加したのは1、2年生の有志の学生です。昨年度に続き2度目の挑戦をした学生もおります。春休み返上でがんばった学生たちが、どのような工夫と努力を重ね、その過程で何を学んだのか、学生たちの感想を元にご報告します。

撮影:学生たちの挑戦と学び

  • 360度カメラを使用し、展示会場の撮影を行いました。360度撮影は、ただシャッターを切るだけではありませんでした。空間を正し記録するために撮影する位置の選択などを行う必要があります。スムーズに撮影を行えるように、カメラの設置場所の測定や移動、タブレット端末での確認を分担して行い、時間内に作業を終了できるように頑張りました。
  • 人が映らないようにしつつ、どこを撮ったらVRとして作成した際に見やすいか、道に迷わずスムーズに移動できるかを意識しながら撮影した。去年も書道展VR作成に参加したため、その時の反省や学びを生かして撮影に臨むことができました。
  • 初めての撮影だった為、先輩や先生に教えていただきながら撮影しました。途中、カメラに不具合があり、撮影のやり直しがあったときには挫折しそうになりましたが、ペアの子と協力して撮影を進めることができました。
    お客さんが写り込まないように時間帯を考えて撮影をスムーズに進めることや、編集時のことを考えてどの地点で撮ったらいいか等、ただ撮影するのではなく様々なことを考えながら撮影するのはとても大変でしたが、勉強になりました。
  • 360度カメラを使用したのは初めてのことで、効率よく作業できたとは言えなかったです作品とカメラの距離を測る木材を外すのを忘れて、一から撮影し直すことがあり、迷惑をかけてしまいました。撮影するにあたり、作品とカメラの距離や光の加減、人の写り混みなど気にしなければならないことが多くあり、大変でしたが、貴重な経験をさせていただきました。

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コンテンツ制作:学生たちの挑戦と学び

  • 主に会場ツアーの制作を担当しました。アイコンの題名を設定する際に、利用者が理解しやすい題名をつけることを意識しながら、エクセルの資料整理と並行して作業を進めることを頑張りました。
  • 書道展全体のツアーを作成しました。去年は「写真から次の写真へ移動する際のポイントを、多く設置したほうが動きやすいよね!」と考えて作成していたが、選択肢が多すぎるとむしろ見にくいということを学びましたそこで今年は動線を絞って、次に移動する場所がはっきりとわかるように作成しました。
    また、今年は書道展会場の2階地図をつけることにしたため、そちらと写真のリンク付けも行いました。どの位置の写真が地図上にあるとうれしく使いやすいか、考えながら設置することができたと思います。
  • 卒業生作品を担当しました。初めての制作で、まずソフトの基本的な知識と技術を身に付けることから頑張りました
    卒業生全員の分を一つのコンテンツにするのは膨大な写真があり、選別やリタッチに時間がかかりましたが、コンテンツが完成した時には達成感を味わうことができました
    また、ただ写真を並べるだけでなく、卒業生の名前や作品の情報を写真と紐づける作業がとても大変でした。間違えてはいけないという緊張感がありましたが、仲間と協力してミスがないかを確認し、完成させることができました。
  • 作品を間違えないようにみんなで一つ一つ確認しながら写真を入れたことを頑張りました。同じ作業の繰り返しでしたが、最後まで丁寧に取り組むことができたと思います

プロジェクトを終えて:学生たちの感想

  • 大量の画像を表に整理することでコンテンツ作成を円滑に進めることができ、情報の整理は重要な工程だということが学べました。
    また、利用しやすいコンテンツを作成するには、利用者の立場になってコンテンツを見返すということも大切だと分かり、これからのコンテンツ作成に活かしていきたいと思いました。
  • 実際に書道展に足を運べなかった方にもこのコンテンツを通してみていただけることを考えると春休みにやってよかったなと感じます。
  • 今回は初めて使うものが多かったので、良い勉強になりました。自分が分かればいいものを制作するのではなく、人に見られるものを制作し、その制作したものが誰が見ても分かりやすいものにしなければならなかったので、難しかったです撮影するにあたり、ただ撮るべきものを撮るのではなく、光の加減や写り混みなど、気を付けて撮影しなければならないのだと認識を改めました。
  • 今回の活動に参加して、博物館資料などのアーカイブ化をする際の撮影方法の幅が増えたと感じています。
    360度カメラで撮影することで、現物の大きさが伝わりやすくなると感じたし、どんな場所にいても実際に鑑賞しているような感覚で鑑賞することができるな撮るなと感じました。

今回の360度撮影プロジェクトは、学生たちにとって多くの学びと貴重な経験の場となりました。
単に360度カメラの操作方法を習得するだけでなく、情報整理の重要性、そして何よりも「利用者の視点」に立ってコンテンツを設計する重要性を深く学ぶことができました。

この報告が、学生たちの努力と360度撮影、そしてコンテンツ制作の奥深さを伝える一助となれば幸いです。
是非、制作した360度VRパノラマコンテンツをご覧いただき、書道展の新たな魅力に触れてください!

令和六年度 岐阜女子大学・大学院書法展 360度VRパノラマはこちらから!

下呂温泉旅館 360度パノラマビュー:コンテンツ追加と修正活動の報告

令和5年に行った下呂温泉旅館 360度パノラマビューのコンテンツの追加と修正が必要になったため、水明館・紗々羅・ホテルくさかべアルメリアの3軒の旅館へ撮影に行き、コンテンツの修正を行いました。
今回の修正では、新たに水明館さんのコンテンツの公開、紗々羅さんの別館ゆらり、ホテルくさかべアルメリアさんのレストランや客室のデータを追加することができました。また、全体を見直して、細かいところを色々修正しています。
参加したのは1、2年生の有志の学生です。昨年度に続き2度目の挑戦をした学生もおります。春休み返上でがんばった学生たちが、どのような工夫と努力を重ね、その過程で何を学んだのか、学生たちの感想を元にご報告します。

撮影:学生たちの挑戦と学び

  • 自分たちの靴や持ち物が写り込まないように注意したり、写真写りをよくするために備品を整えたり、事前に映り込んではいけないものをどかしたりしました。今までは出来上がった作品を何も考えず見ているだけでしたが、写真を美しく見せるために裏で努力していることを学びました。
  • 旅館は場所によって照明が違うところが多いので、その場所ごとにカメラの設定を変えて撮影することは大変でしたがとても勉強になりました。
  • 水明館本館の正面玄関を撮影する際に、お客さんがいない瞬間を狙って速やかに撮影することなど、限られた条件の中でいかに速やかに撮影することなどが勉強になりました。
  • 客室内は和室で、本間や次間、広縁などがあり複雑な構造だなと思ったので、帰ってきてから位置関係や部屋の構造を忘れないように、地図と撮影した写真を照らし合わせてデータを管理しました。場所によっては外の景色が見えたり、外光により部屋の中と写真の色味が変わったりしたので、露光やホワイトバランスを調節して、景色を見やすく且つ色味が同じになるように意識しました。
  • 撮影時のカメラの配置を、すべての風景が収まるように配置することを考えました。また、温泉の撮影をする際に、湯気でレンズが曇ってしまう為、速やかに撮影することを頑張りました。
  • 私はアルメリアのレンガ横丁・客室、紗々羅の食事処・客室を撮影しました。旅館内部を撮影するのは初めてだったので、少し緊張しました。場所によって雰囲気が変わり、明るさなどを調節する必要がありました。特にアルメリアのレンガ横丁は、全体的に暗めですが、蛍光灯が使われていたり窓が大きめで太陽光が多く入ってきたりしていたので、写真によって差がでないよう気を付けました。

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コンテンツ制作:学生たちの挑戦と学び

  • 水明館のバナー制作を担当しました。情報量を多くしすぎないように文字を減らして、本当に伝えたいことを見失わないようにしました。
  • 青嵐荘のコンテンツ制作を担当しました。撮影してきた写真をナンバリングする作業では、撮影時に取っていたメモを参考にしながら間違いのないように作業を進めました。
    閲覧する人が分かりやすいようにタイトルを工夫したり、客室の名称に誤りがないか確認するために旅館のホームページを参考にしたりと、閲覧する人の目線に立ってわかりやすいコンテンツ制作を進めるように心がけました。
  • 水明館本館のツアーを作成した。以前、他の方が撮影したロビーや芸術品の写真と、今回私たちが撮影しに行った客室の写真を組み合わせて作成しました。部屋ごとに写真をまとめることは初めてで、何度もプレビュー画面で確認しながら作成しました。時間がかかり苦労も多かったが、満足のいく出来となりました。
  • 青嵐荘二階と写真の修正を担当しました。写真の修正は、違和感がないように修正することを頑張りました。青嵐荘二階は、使う人が使いやすいように移動をするポイントを配置しました。
  • 紗々羅の森山館二階三階客室・食事処を制作しました。制作時は、視点を意識しました。どの角度で視点を固定するのか、もう少し引いた方がいいのかなど、自然に見えて、お部屋が一番綺麗に見えるようにしました。
  • 紗々羅の離れ「ゆらり」を担当しました。今回特に工夫した点は大木露天風呂の動画をコンテンツに入れることです。動画を撮影し、コンテンツに入れることは初めてのことだったので、先生に聞いたり、やり方が掲載されているHPを見ながらコンテンツ制作を進めました。
  • アルメリア全体の各部屋などの写真の修正、追加を行いました。見る際の動線を考えて写真を繋げることなど、慣れてない人が利用した際のことを考え、気を付けて作成していきました。

プロジェクトを終えて:学生たちの感想

  • 時間と労力がかかりとても大変でしたが、その分コンテンツが完成した時はやってよかったなと感じました。このコンテンツを通して、行ってみたい!と思ってもらえる人が増えてくれればいいなと感じています。
  • 最初は先生の指示通りに作るだけだったが、やりこんでいくうちに「こうしたらもっとよくなるかもしれない」「この機能をつけたいときはどうしたらいいんだろう?」といろいろなことをやりたい気持ちが浮かんできて、それらを実現するために努力する濃密な時間を過ごせたように思いますわからないことがあったら、すぐ先生に聞くよりも、自分で調べて試行錯誤して解決に近づいていくほうがずっと楽しいということを知ることができた。どうしても難しい個所は先生にご指導いただくこともあったが、自分の裁量の大きいコンテンツ制作ができ、貴重な経験であったと感じています。
  • 何度も先生の研究室を訪ね、先生にやり方を教わって制作しました。分からないことをそのままにせず、あきらめずに最後まで与えられた仕事を全うすることができ、やり抜くことの大切さを体感しました。
  • 作ってみて、他の人が見たときに見づらかったり、使いずらかったりするところを、アドバイスを貰い修正していくことで、だんだんどういった点を今後気をつけて行けばよいのかがわかってきて、すごく学びになりました。


今回の下呂温泉旅館 360度パノラマビューのコンテンツ追加と修正活動は、学生たちにとって多くの学びと貴重な経験の場となりました。
岐阜県を代表する老舗旅館で撮影させていただき、実際に使っていただけるコンテンツを作成できた事は、学生の自信につながったと思います。ご協力いただいた旅館の皆様に感謝申し上げます。

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是非、制作した360度VRパノラマコンテンツをご覧いただき、下呂温泉旅館 の新たな魅力に触れてください!

下呂温泉旅館 360度パノラマビューはこちらから!

特別プロジェクト・報告会

2022年度後期の特別プロジェクトが終わりました。

後期の活動内容についてはこちら!

2年生 岐阜で1日楽しもう・報告会

WEBページ完成報告会を行いました。
どれも素敵なWebページができあがっていました!

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2年生がWebページ制作での工夫や注意したことなどを発表してくれました。
・暗く映ってしまう室内をPhotoshopで明るくしました
・取材先の魅力が伝わるような画像を選定しました
・料理が美味しそうに思ってもらえるように撮影しました
・実際に行かないと分からないことを、積極的に取り入れました
・お店の方にお伺いしたお話を多く入れました
など、制作してみて気付いた事が色々あったことが伝わりました。

また1年生に伝えることとして、
・取材依頼をしたら、こまめにメールチェックをしてください
・複数の店舗がある場合は、店名や場所をしっかり伝えてください
・取材依頼の連絡をしても返事が返ってこない場合があるので、いつまでも待つのではなく1週間など期限を設けて依頼したほうがいいです
・飲食店は空いている時間帯に取材した方が、お客さまの迷惑にならないし、映り込んだお客様をPhotoshopで消す必要がないです
など、注意すべきことを話してくれました。
来年はリーダーとなって取材する1年生の皆さん。
先輩の意志をしっかり受け継いで、来年度の活動に活かしましょう!

2年生には「2年間活動した特プロを卒業です!お疲れ様!」と伝えたところ、皆さんとても良い笑顔でした。
達成感かな?もしや解放感?

新ページを追加した「岐阜で1日楽しもう」は近日中に公開予定です!
いましばらくお待ちください。

1年生 カメラ講座の準備

前期の特別プロジェクトでは、2年生が講師となって1年生へカメラの知識や操作方法を伝授します。
来年度2年生になる1年生は、後期の残りの時間を使ってその準備を行いました。

どんなふうに説明したら、どのような演習を用意したら、
入学してきたばかりの1年生にカメラスキルを身につけられるかを、
半年前に自分達が受けたカメラ講座のことを思い出しながら準備を進めます。

説明に使う写真は、すべて自ら撮影します。

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これがよく分からなかったね、
この演習が早すぎてついていけなかったよね、
時間がなくて演習が最後までできなかったね、
などなど思い出しながら、より良い講座になるように準備をしていました。

新1年生の皆さん、先輩が運営するカメラ講座をお楽しみに!

メタバースを始めて6か月!主要メンバーにインタビューしました!①

現在、岐阜女子大学では「メタバース」を進めています。
メタバースで岐阜女子大学を作ったり、下呂市にご協力いただいて温泉街を作ったりといろんなことに挑戦中です。

メタバースを構築するにあたり、デジタルアーカイブ専攻の3年生が主要メンバーになっています。
そのうちの1人で、「メタバースクラブ」の部長でもある小島和さん(長野県・伊那西高校卒)にインタビューしました!

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小島さんは一番左の方です。

いまは、どんな事をしていますか?

私たちは現在、岐阜女子大学メタバース内の校舎の微調整と下呂市との連携プロジェクトを進めています。
岐阜女子大学を作成した時には、Mozilla Hubs(モジュラー ハブズ)というプラットフォームを使用して1号館を作成しました。
他のゼミ生やエンジニアと協力して少しずつ外観もできているため、細かい修正を繰り返しながら公開しています。

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メタバースを取り組むなかで、体験したこと・学んだこと・身についたことはありますか?

企業の方に教えていただきながら、初めて使うソフトを使用して作成しているため、毎回使用する度に様々な機能の特性を学びながらの作業が多いです。
メタバースを作成する中で、進捗発表や説明会などで前に立って発言をさせていただく機会が増えました。
元々前に立つことがあまり得意ではありませんでしたが、様々な場面を通して、緊張しながらもしっかりと自分の意見を言えるようになってきたのかな、と感じるようになりました。

後輩へのメッセージをお願いします!

メタバースは現在、様々なメディアで報じられており、アイデア次第で今後どんどん発展していく分野のひとつだと思います。
完成までには建物や各オブジェクトとの細かい調整の作業が多くて完成までやきもきする時間もありますが、自分が作った建物がメタバースのマップ上に並んだ時の達成感は一入です。
興味がある方は是非、自分でも調べてみたり私たちのクラブに立ち寄ったりしてくださると嬉しいです。

メタバースクラブの活動は、こちらのページで知ることができます。

みなさん、岐阜女子大学・メタバースをお楽しみに!

特別プロジェクト:岐阜で1日楽しもう スタート!

今年度も、「岐阜で1日楽しもう」の活動がスタートしました。
「岐阜で1日楽しもう」は、女子大生目線で見た岐阜のステキな所を紹介するWebページです。

活動を通して、デジタルアーカイブに必要な取材の立案、計画、取材交渉、撮影技術、データ管理、Web作成技術を身につけます。

活動は、1・2年の混合グループで行います。
今年度は、実際に住んでいる地域から、7グループに分かれました。
異なる学年とのグループ活動を通じて、2年生はリーダーシップを身につけます。
1年生は、昨年度体験した2年生から教わりながら、経験や学んだことを来年に繋げます。

各グループで集まって、オススメな所を相談して決めました。

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目の前にパソコンがあるのに使わないの?と聞いたところ「スマホの方が調べやすい」だそうです。
Twitterも活用するならば、確かにそうですね。

11月2日には、プラン発表会として、各グループの1日プランを報告しあいました。

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今年度の1日プランは以下の通りです。

  • 岐阜駅周辺でおしゃれなお店を巡ろう!
  • 犬山城下町で日帰り旅行
  • 女子力上げながら高見旅
  • 大垣城周辺で歴史に親しもう!
  • 自転車でめぐる池田の自然
  • 陶器の町多治見でまったり旅
  • 美濃加茂あい愛バスの旅

初めて体験することばかりで慣れない中、学生同士で協力しあって進めています。
取材を快く引き受けてくださった地域の皆様、ありがとうございます!

後期の特プロも、みんなでがんばっていきましょう!