デジタルアーカイブ専攻

新着情報

下呂温泉旅館 360度パノラマビュー:コンテンツ追加と修正活動の報告

令和5年に行った下呂温泉旅館 360度パノラマビューのコンテンツの追加と修正が必要になったため、水明館・紗々羅・ホテルくさかべアルメリアの3軒の旅館へ撮影に行き、コンテンツの修正を行いました。
今回の修正では、新たに水明館さんのコンテンツの公開、紗々羅さんの別館ゆらり、ホテルくさかべアルメリアさんのレストランや客室のデータを追加することができました。また、全体を見直して、細かいところを色々修正しています。
参加したのは1、2年生の有志の学生です。昨年度に続き2度目の挑戦をした学生もおります。春休み返上でがんばった学生たちが、どのような工夫と努力を重ね、その過程で何を学んだのか、学生たちの感想を元にご報告します。

撮影:学生たちの挑戦と学び

  • 自分たちの靴や持ち物が写り込まないように注意したり、写真写りをよくするために備品を整えたり、事前に映り込んではいけないものをどかしたりしました。今までは出来上がった作品を何も考えず見ているだけでしたが、写真を美しく見せるために裏で努力していることを学びました。
  • 旅館は場所によって照明が違うところが多いので、その場所ごとにカメラの設定を変えて撮影することは大変でしたがとても勉強になりました。
  • 水明館本館の正面玄関を撮影する際に、お客さんがいない瞬間を狙って速やかに撮影することなど、限られた条件の中でいかに速やかに撮影することなどが勉強になりました。
  • 客室内は和室で、本間や次間、広縁などがあり複雑な構造だなと思ったので、帰ってきてから位置関係や部屋の構造を忘れないように、地図と撮影した写真を照らし合わせてデータを管理しました。場所によっては外の景色が見えたり、外光により部屋の中と写真の色味が変わったりしたので、露光やホワイトバランスを調節して、景色を見やすく且つ色味が同じになるように意識しました。
  • 撮影時のカメラの配置を、すべての風景が収まるように配置することを考えました。また、温泉の撮影をする際に、湯気でレンズが曇ってしまう為、速やかに撮影することを頑張りました。
  • 私はアルメリアのレンガ横丁・客室、紗々羅の食事処・客室を撮影しました。旅館内部を撮影するのは初めてだったので、少し緊張しました。場所によって雰囲気が変わり、明るさなどを調節する必要がありました。特にアルメリアのレンガ横丁は、全体的に暗めですが、蛍光灯が使われていたり窓が大きめで太陽光が多く入ってきたりしていたので、写真によって差がでないよう気を付けました。

suimei1.jpg

suimei2.jpgsasara1.jpg

コンテンツ制作:学生たちの挑戦と学び

  • 水明館のバナー制作を担当しました。情報量を多くしすぎないように文字を減らして、本当に伝えたいことを見失わないようにしました。
  • 青嵐荘のコンテンツ制作を担当しました。撮影してきた写真をナンバリングする作業では、撮影時に取っていたメモを参考にしながら間違いのないように作業を進めました。
    閲覧する人が分かりやすいようにタイトルを工夫したり、客室の名称に誤りがないか確認するために旅館のホームページを参考にしたりと、閲覧する人の目線に立ってわかりやすいコンテンツ制作を進めるように心がけました。
  • 水明館本館のツアーを作成した。以前、他の方が撮影したロビーや芸術品の写真と、今回私たちが撮影しに行った客室の写真を組み合わせて作成しました。部屋ごとに写真をまとめることは初めてで、何度もプレビュー画面で確認しながら作成しました。時間がかかり苦労も多かったが、満足のいく出来となりました。
  • 青嵐荘二階と写真の修正を担当しました。写真の修正は、違和感がないように修正することを頑張りました。青嵐荘二階は、使う人が使いやすいように移動をするポイントを配置しました。
  • 紗々羅の森山館二階三階客室・食事処を制作しました。制作時は、視点を意識しました。どの角度で視点を固定するのか、もう少し引いた方がいいのかなど、自然に見えて、お部屋が一番綺麗に見えるようにしました。
  • 紗々羅の離れ「ゆらり」を担当しました。今回特に工夫した点は大木露天風呂の動画をコンテンツに入れることです。動画を撮影し、コンテンツに入れることは初めてのことだったので、先生に聞いたり、やり方が掲載されているHPを見ながらコンテンツ制作を進めました。
  • アルメリア全体の各部屋などの写真の修正、追加を行いました。見る際の動線を考えて写真を繋げることなど、慣れてない人が利用した際のことを考え、気を付けて作成していきました。

プロジェクトを終えて:学生たちの感想

  • 時間と労力がかかりとても大変でしたが、その分コンテンツが完成した時はやってよかったなと感じました。このコンテンツを通して、行ってみたい!と思ってもらえる人が増えてくれればいいなと感じています。
  • 最初は先生の指示通りに作るだけだったが、やりこんでいくうちに「こうしたらもっとよくなるかもしれない」「この機能をつけたいときはどうしたらいいんだろう?」といろいろなことをやりたい気持ちが浮かんできて、それらを実現するために努力する濃密な時間を過ごせたように思いますわからないことがあったら、すぐ先生に聞くよりも、自分で調べて試行錯誤して解決に近づいていくほうがずっと楽しいということを知ることができた。どうしても難しい個所は先生にご指導いただくこともあったが、自分の裁量の大きいコンテンツ制作ができ、貴重な経験であったと感じています。
  • 何度も先生の研究室を訪ね、先生にやり方を教わって制作しました。分からないことをそのままにせず、あきらめずに最後まで与えられた仕事を全うすることができ、やり抜くことの大切さを体感しました。
  • 作ってみて、他の人が見たときに見づらかったり、使いずらかったりするところを、アドバイスを貰い修正していくことで、だんだんどういった点を今後気をつけて行けばよいのかがわかってきて、すごく学びになりました。


今回の下呂温泉旅館 360度パノラマビューのコンテンツ追加と修正活動は、学生たちにとって多くの学びと貴重な経験の場となりました。
岐阜県を代表する老舗旅館で撮影させていただき、実際に使っていただけるコンテンツを作成できた事は、学生の自信につながったと思います。ご協力いただいた旅館の皆様に感謝申し上げます。

sasara2.jpg


是非、制作した360度VRパノラマコンテンツをご覧いただき、下呂温泉旅館 の新たな魅力に触れてください!

下呂温泉旅館 360度パノラマビューはこちらから!