地域文化研究所

東野歌舞伎 東濃地方 恵那市東濃地方

連絡先伊藤秀幸 方TEL0573-25-4675
住所上映時間10月第4日曜日

アクセス方法

map05.gif 《 東野公民館 》 JR恵那駅から車で約15分、中央道恵那I.C.から車で約15分

解説

(1)由緒・系譜・保存会の結成
 東野の芝居の始まりは、「東野差出帳」に「元禄16年8月26日、天王宮祭礼に少々踊仕候」とあって、これが記録に残された最も古いものとされている。
 昭和47年に取り壊された農村舞台「恵東座」は、嘉永6年に建築されたもので、この地方に現存する最も古い舞台といわれていた。大戦中は軍需工場として使用されていたが、終戦後修復され、それを記念して「上組」「下組」の青年団がそれぞれ二日間公演するという、盛んな地であった。また、地元に地芝居の貸衣裳屋や振付師も存在していたのも、その要因のひとつであろう。
 昭和後期には、役者の人数も激減し休止状態であったが、平成3年に有志によって「東野歌舞伎保存会」が結成され現在に至っている。
(2)芸の特色
 古くは地元の振付師及び古老の指導による。保存会結成後は、中村津多七師を経て現在中村高女師の振付による。
 地芝居でよく上演される「菅原伝授手習鑑 寺子屋の場」「絵本太功記 尼ヶ崎の場」「仮名手本忠臣蔵 一力茶屋の場」など「時代物」が多く、子ども歌舞伎は、保存会員の指導による「青砥稿花紅彩画 稲瀬川勢揃いの場」が定番である。
(3)稽古場・上演場の設定・設置
 東野公民館で稽古をし、東野小学校の体育館に仮説花道を設置し、定期公演を開催している。
 定期公演は毎年10月第4日曜日。
その他、「恵那市伝統芸能大会」に出演。
(4)伝承者の言葉
 古い舞台などの型物は消滅したが、地域を愛し、芝居を愛する地域の心はしっかり残っている。その心を大切に守り続けたい。そして、昔のような地域に根付いた芝居小屋が出来、多くの人達が楽しむ事が出来たら良いというのが夢。

p.5-1.jpg p.5-2.jpg
「青砥稿花紅彩画 稲瀬川勢揃い」 東野小学校体育館