地域文化研究所

山岡町歌舞伎 東濃地方 恵那市東濃地方

連絡先恵那市教育委員会
恵那市山岡町公民館
TEL恵那市教育委員会 0573-43-2112
恵那市山岡町公民館 0573-56-2618
住所上映時間12月第1日曜日

アクセス方法

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《 山岡農村環境改善センター 》
瑞浪I.C.から車で約30分、小里川ダムから33号を東進、約8キロ
明智鉄道山岡下車、徒歩約10分

解説

(1)由緒・系譜・保存会の結成
 江戸時代から芝居が盛んな地域であり、往時の隆盛を物語るように、この地域には神社に併設された舞台が多く遺され、禁令をかいくぐって行うための「籠所型」と呼ばれる舞台がみられる。現在、芝居では使用されることはないが、回り舞台を備えるものがあるなど、本格的な構造をもっている。昭和30年頃には、芝居興行は夜が白む頃まで続けられるほど盛況であり、特産である寒天づくりのために出稼ぎに来ていた人々にとっても、こうした芝居は大きな楽しみであったという。昭和40年代にかけて一時下火となるが、山岡町在住であった振付師松本団升氏が、踊りを主体とする松扇会を組織、これを母体として徐々に芝居を復活させていき、平成7年に保存会を結成、以来、農村環境改善センターで年1回の定期公演を行っている。このほか、毎年2月に開催される、恵那市伝統芸能大会にも参加しており、年により公演をつとめることもある。
(2)特色・みどころ
 演目は、師匠松本団女氏が役者の顔ぶれを見て決定、役者は、会員を中心につとめるが、地区内からも広く募集して層の厚みを増している。こども歌舞伎教室にも力を入れており、小中学生による踊りや芝居が行われ、堂々とした演技に、おひねりが所狭しと投げ入れられる。練習は約2ヶ月にわたって行われるが、それぞれの力量に応じた指導により、ベテラン会員から新人まで、幅のある演技が披露されている。
 見物には協力券が必要(当日券有、千円)。当日は露店が並ぶほか、近くには、巨大な水車がランドマークとなっている道の駅・おばあちゃん市、温水プールやトレーニングルームを備えた健康増進センターなどがある。
(3)伝承者の言葉
 近頃は昔と較べていろいろな娯楽があるが、そんな中でも芝居は生活の中に根付いた楽しみとなっている。地芝居は、プロの役者とは違って、子どもは子どもらしく、その人なりに一生懸命演じる素人らしさ、素人ならではの面白さを楽しんで欲しい。

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「奥州安達原三段目」 「世迷仇横櫛」