白雲座歌舞伎 飛騨地方 下呂市飛騨地方
連絡先 | 下呂市教育委員会 | TEL | 白雲座 0576-52-2900 細江和彦 方 090-4799-1951 |
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住所 | 下呂市萩原町萩原 | 上映時間 | 毎年 11月2、3日 |
アクセス方法
JR下呂駅よりバス、約30分。 国道41号線焼石より東へ12km。
解説
(1) 由緒
江戸時代末期に拝殿型舞台として建てられた「白雲座」は明治23年3月に客席部を増築し、落成記念公演が行われたことが、舞台の落書きに残っている。その後、明治30年代にかけて地元の人々による地芝居が行われたが、それもやがては廃れ、ときおり買い芝居(旅役者一座による興業)を行う程度となった。
昭和に入ってから地芝居は復活し、その頃には数度にわたる小屋の改修や大道具の製作等も行われているが、戦争による中断もあり、戦後一時的に再復活はしたものの、再び地芝居の上演は中断してしまった。そして一時は白雲座を倉庫としたり、売却の話も出たことがあるが、昭和43年から地元青年団によって三度地芝居は復活する。その後歌舞伎保存会も結成され、現在は、毎年11月白山神社の秋の祭礼時に、「白雲座歌舞伎」大公演会として上演されている。
(2)芸の特色
振付は市川福升師、太夫・三味線は鳳凰座の竹本美功、豊澤順八両師他が担当している。その他の役者、裏方はもっぱら地元有志によって行われているが、役者の多くは毎年出演し、芸にも磨きが掛かっている。また以前より小学生による子供歌舞伎も必ず一外題上演されてきた。その彼らが大人になった今、若手の役者として舞台に上がっていることは、大変頼もしいことである。
(3)上演舞台
白雲座は、「門和佐の舞台」として国指定重要有形民俗文化財に指定されており、古い形を残す貴重な劇場型舞台である。
伝承によれば、江戸末期には舞台部分が造られ、明治20年代初頭に客席部小屋が増築されている。間口約16.8m、奥行き約20m、回り舞台と2階桟敷をもつ400人収容の客席からなる切妻、妻入りの小屋である。また舞台の背景は、昭和初期に造られたもので、隣接する収蔵庫で大切に保管されている。
(4)伝承者の言葉
国指定重要文化財の貴重な舞台を守りながら、白雲座歌舞伎を伝承していきたい。特に地元の子供たちに芝居のおもしろさを知ってもらい、大人になってからも一人でも多く出演するようになることをと願っている。
楽屋にて | 外観 平成19年11月 定期公演 |