地域文化研究所

可児歌舞伎 中北濃地方 中北濃地方可児市

連絡先代表者・山内直子TEL0574-64-2623
住所〒509-0238 可児市大森1516-4上映時間不定期 確認要

アクセス方法

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名鉄線今渡駅から徒歩4分

解説

(1)歴史・沿革
 買い芝居が盛んに行われた土地柄であり、市内にあった衣装屋が芝居集団を形成して地域住民を取り込んでの上演が行われていた。師匠と呼ばれる指導者や三味線師・浄瑠璃師なども多く活動していた記録がある。昭和30年代までは続いていたようだったが、衣装屋の廃業とともに衰退。平成8年、衣装が可児市に寄付されたことをうけ、衣装の整理および歌舞伎の講座が始まり、講座生を中心として平成12年1月、同好会が結成された。地域にはいくつかの拝殿型の舞台が残っており、近年、市によって調査・復興も手掛けられている。

(2)見所・特色
 同好会は、芝居上演だけが目的ではなく、歌舞伎を学ぶことからスタートしており、歌舞伎そのものを学ぶ勉強会を開催したり、市民から寄付を受けた古い着物を利用して、歌舞伎衣装の制作など特色ある活動をしている。歌舞伎の指導は松本団升師で、没後は松本団女師による。

(3)稽古場・上演場の設定・設置
 発足当初から、可児市教育委員会の協力があり、また可児市文化財団のバックアップもあり活動を進めている。練習は、地域の姫治公民館および可児市文化創造センターが中心となっている。また、各種講座も積極的に開催・参加し見聞を広める活動も展開している。

(4)課題と今後
 古くから歌舞伎が上演されて来た歴史はあるものの、まだまだ市民の認識は薄く、まだ根付いていない。明治・大正期の「地域住民を巻き込んだ、可児市の買い芝居」という特徴をどのように出してゆくかが課題。又同好会の活動に対する温度差や、認識の違いもあり難しい。自分たちが指導を受けたことを地域に還元すべく活動を展開しているが、さまざまな制約があり、思うようには進んでいない。もっと会員を増やし、みんなの力で市民の歌舞伎の育ててゆきたい。自主公演には大変な経費がかかり、現在のところ定期公演を開催することができない。
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愛地球博にて 同好会メンバーとサポーター