地域文化研究所

高雄歌舞伎 中北濃地方 中北濃地方郡上市

連絡先事務局 細川 方TEL0575-62-2233
住所上映時間10月上旬の土曜日
午後6時開演
郡上市文化センター
11月上旬の日曜日

アクセス方法

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郡上八幡からバス20分
自家用車 八幡市街から約10分

解説

(1)由緒 保存会
 当歌舞伎は高雄山麓の高雄神社の祭礼に際し、拝殿で奉納上演されていたが、昭和60年ごろからは口明方小学校体育館で上演されている。
拝殿の回り舞台には「明和5年(1768)に修理」とあり、すでに江戸中期には歌舞伎が奉納されていた。旅回りの役者による歌舞伎を地元の有志が覚え、神社の祭例に奉納したのが由来である。昭和30年ごろまでは、当時の郡上郡内の他地区でも歌舞伎や剣劇が行われていたが、歌舞伎を定期的に上演していたのは高雄歌舞伎だけであった。
 平成9年(1997)9月には、保存会を再結成し、自力で公演活動をしている。


(2)芸の特色
 特定の師匠から指導を受けるのでなく、すべて保存会のそれぞれの委員会が外題や役者を決めたり、道具を準備したりしている。小学生中心のちびっこ歌舞伎のほか、青年歌舞伎、大人歌舞伎があり、振付、太夫、三味線、大道具などすべて保存会員による。化粧師、着付けは依頼している。

(3)稽古場と上演日
 稽古場・・口明方ほほえみ会館
 上演・・10月上旬の土曜日 午後6時より。以前は祭礼の2日間、高雄神社拝殿の舞台で上演し、境内にテントを張って観覧席としていたが、雨対策のため会場を体育館に移し、1日のみ上演する。
 11月上旬の日曜日、「郡上八幡ふるさとまつり」(郡上市文化センター)には、特別公演として、外題を変えて上演し、一般市民が観覧できる。

(4)伝承者の願い
 郡上市の無形文化財の指定を受け、伝統の継承や次世代への引き継ぎを大切にしている。保存会員は担当する部門の役割を果たし、舞台作りを通して芝居を楽しむという意気込みが強い。「郡上八幡ふるさとまつり」に協賛して特別公演を行ってきたが、平成20年には17回となり、多くの市民の支援を得ている。また、子ども歌舞伎に出演することで、小さいときから歌舞伎への関心を高め、技能も身に付くように努力している。

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「増補 忠臣蔵」 神社の拝殿(旧舞台)