地域文化研究所

東白川村歌舞伎 中北濃地方 中北濃地方加茂郡

連絡先東白川村教育委員会TEL0574-78-3111
住所上映時間敬老の日前日の日曜日
※バザーで昼食など販売

アクセス方法

map49.gif
《 はなのき会館 》
JR高山線白川口駅からバス30分
国道41号、白川口で分岐、約30分

解説

(1)由緒
 当地は江戸時代から娯楽の中心として地芝居が盛んであった。村内各所に芝居小屋跡が残っているほか、かつては明治時代に創建の神田座など三つの芝居小屋があった。戦後は神田座が地域の娯楽の場として活況を呈し、東京歌舞伎、関西歌舞伎の花形役者が公演した。昭和30年代後半から観客が減少し、昭和44年には神田座も姿を消した。
 昭和50年に、かつて歌舞伎上演に関わった人々が「歌舞伎愛好会」を結成し、昭和52年に神田神社の例祭に「絵本太閤記・尼ケ崎閑居の場」などを上演した。平成6年に「はなのき会館」が完成したのを機会に、歌舞伎愛好会を発展させて「東白川村歌舞伎保存会」が発足した。


(2)芸の特色
 小学生に卒業記念に役者として出演するよう募集しており、若い者への関心を高めるようにしている。振付は松本団女師匠に、三味線・太夫などは近隣の方にお願いしている。


(3)稽古場と上演日
 稽古場・公演会場は「はなのき会館」である。戦後に復活当時は中学校の体育館ステージを舞台としていた。
 上演日・・敬老の日


(4)伝承者の願い
 祖父母の家が神田座に隣接していた関係で旅回りの役者さんが泊まったり祖父母が世話をして歌舞伎との縁が深くなり、地歌舞伎には私も小学生の頃から父親に続いて役者として出ました。かつては団升先生の声をテープに取り台本を作ることもしていました。次第に高齢となり、現在は後継者の育成が急務です。役者はなり手がありますが、歌舞伎に関する知識が十分でなく、歌舞伎本来の姿が消えていかないかと心配です。歌舞伎に関心を持たない方への理解を得ながら、人材を育成して伝統を引き継いでいきたいと念じています。

p.49-1.jpg p.49-2.jpg
「本朝 廿四季 十種香の場」 はなのき会館