資料請求

新着情報

国語しか得意じゃないのに、人気アニメ企業に受かった!
就活サポート大作戦 副学長 木俣正剛ゼミの紹介③

岐阜女子大は、就活を手厚くサポートすることで有名です。元文春編集者の木俣正剛ゼミでは、特に就活指導に力を注いでいます。木俣ゼミのスローガンは「偏差値では負けても、就活では東大にでも勝てる」です。2020年卒業生の奮戦記をご紹介します。

③エントリーシートの作成とマスコミ露出作戦。

とはいえ、地方の大学がコンテンツ系に就職するのは至難の技です。なぜなら、大都市圏に比べて、圧倒的に情報量が少なく、またコンテンツ系を目指す友人もいないので、どれほど必死にならないと受からないか、イマイチわからないからです。

2019年はコロナ禍以前。就職は学生に有利な青田刈り市場でしたから、どこかに受かるはず、と、このころの学生たちは就活には、ものすごく甘く構えていたことも事実です。
しかし、コンテンツ系には、有名大学が集中して受けにきています。倍率も百倍なんて時期もありました。そんなに社員数もいない会社に大量のエントリーシートが送られてきますから、人事部以外の人間もエントリーシートを読みます。正直、仕事をしながらのエントリーシート選びは苦行です。個人情報の固まりですから、落したりすることがないよう、自宅に持ち帰ることは厳禁。仕事のあいまに、読む作業です。だからといっていい加減な選び方をしていると、人事部からは、○○はいい加減にエントリーシートを読んでいると判断されてしまいます。そんな場合、有名校や偏差値が高い大学の学生を残しておけば、大きなミスはありません。地方大学の学生は、基本的にその時点で不利になります。丁寧にエントリーシートを読む会社員に遭遇しないと、次の段階に進めないのです。

だから、エントリーシートの段階で、松田さんが地方大学というだけで無視されることは避けたい。これは私がコンテンツ系の会社にいたからこそ、考えたことです。

作戦その➀私の連載するコラムに彼女のことを書き、エントリーシートにそのことに触れて書けば、エントリーシートを読んだ人も、無視はできないから、突破できるのではないか、という作戦です。幸い、卒業論文のテーマはまだ決まっていませんでした。
彼女はアニメの卒論を書きたかったようですが、アニメ会社が驚く卒論にしようと考え、彼女のもうひとつのアイデア 文章傾向解析ソフトを使った芥川賞の研究をテーマに決めました。
簡単にいうと、このソフトは、文章の中の漢字率とかカタカナ率。あるいは、擬態語率や句点率。文長率などを、計算してくれるソフトです。このソフトで、まず芥川賞の選考委員の文章を分析します。そのあと、今度は受賞作品の文章も分析します。

ここで彼女の仮説がありました。選考委員は、もちろん真剣に作品を選んでいるだろうが、無意識に、実は、漢字率が自分に近い作品ばかりを選んでいたり、文章の長さ(読点から読点までの長さ)が似ている作品を心地よく読んで、受賞作を選んでいるのではないかという仮説です。
これは、芥川賞の選考会の司会もして、選考委員の熱心さを知っている私だけに驚く提案でしたから、すぐにそのテーマを卒論に決めました。
私が当時連載をさしていたのは中日新聞の夕刊です。タイトルは「文春の流儀」でしたから、基本は文藝春秋時代の想い出がテーマです。しかし、芥川賞に関するものならば、これを書いても、新聞社にも叱られないだろうなと自信がありました。

作戦その②エントリーシートで奇策を演じる。
エントリーシートが就活で大事なことはもちろんです。しかし松田さんの場合は、エントリーシートをかなり変わったものにしないと、なかなか面接まで進めないだろうと予測しました。なぜなら、前述のように絵が書けない、脚本を書いたことがない。大学も、そんなに有名校じゃない。成績が優秀なわけでも、部活や自治会で頑張ったこともない。私は彼女の長所をたくさん知ってますが、エントリーシートの常識的には、なかなか、すごい!ものになりはしない、そう思いました。

そこで、まず写真を工夫しました。普通はリクルート用に、きちんとした髪形で、きちんとした服装のものを使います。坂本さんには、デジタルスキルのある友人がいて、松田さんをモデルにして、雑誌の表紙のようなデザインの写真をたくさん作っていました。これを顔写真として使うエントリーシートを半分。普通のものを半分。松田さん自身、え?という顔をしていましたが、理由をいうと納得しました。 半分半分にしたのは、どこの会社でも総務部・人事部はきちんとした規律好きがいて、こんな写真を貼るとニベもなくゴミ箱ゆきという会社もあるだろうと思っていました。しかし、コンテンツ系の将来ある会社なら、変わったこと、面白いことが大好きで、少なくとも、こんな変わったことする奴の顔をみてみようと面接までしてみようと思うはずです。
出版社に限らずコンテンツ系にも、どんどん杓子定規な官僚みたいな役立たず社員が増えています。しかし、そんな会社には将来はありません。
だから、松田さんを面接まで進めてくれるのが、未来のある会社、私はそう判断したのです。

さて、ゼミが始まって半年以上、冬になるとエントリーシートの作成に入りました。
長くなるので全部は紹介しませんが、こんな感じです。

エントリーシート松田穂乃果

(文責:木俣)